追想の彼方

自然の中で、日々の暮らしの中で・・・見つけたこと、思ったこと、感じたことなどを綴っています。

雨は 激しく

立ち上る 煙のように 


見上げる空に湧きだしながら  



速く 速く 


強い風に流される 鈍色の雲から



吐き出された


礫のような 重い雨



びしょ濡れの 身体が数える


広げた 手の平が数える




景色を隠して  景色を隠して・・・


僕も隠して  僕も隠して・・・




地面に打ちつける 激しい雨は


心のなかにまで入り込み




流れ続けて  流れ続けて・・・


響き続けて  響き続けて・・・





微睡みの訳

少しだけ 開いた窓



風が 息をしているように


カーテンは膨らんで 吸い寄せられて



朝の まだ冷たい空気が 静かな


影のなかに しん と 沈む



狭い隙間を抜け 滑り込む光だけが ぼんやりと


この小さな部屋を 浮かび上がらせる



僕は横たわり


休日の安穏に また  微睡み


もう一度 夢を見ようと  試みる



昼が目覚め 騒ぎ出す その前に




白い空は冴えない表情で広がり 寂しげに淡い光を漏らす

青くは見えない



遠くから近づく 雨の足音が 


聴こえてきそうなほど 静かな



休日の白い空




古びた落ち葉に 下草


くねる道に 暗い 影を被せる


長く 枝を伸びださせた 木々 また 木々



半袖では寒いくらいの  冷気をくぐる




水辺に集う 小さな 紫陽花の花達


清らかな山水の流れが 転がる  鈴の音のように響く




届かない陽射し


頼りない風景


森のなかに広げられた 隠しの底



鳥達は気にも留めず


相変わらず 陽気に囀っている