湾岸の休日にヒタル
甘く香る刻が 涼しい海風と なめらかに混ざり、流れる 穏やかな朝の浜辺に そぞろと 軽く落ち着き のどかな景色を眺めている 眼の前に横たわる 瞬く青に塗られた 楕円形の隅っこでね ほら、あそこ 瞳を振った斜め左 半ばほどの 河口へと繋ぐ 高い大橋を潜った向こう岸の港に カラフルな紐絵入り... 続きをみる
切っかけはいつも 不明瞭な恋 ーUnclear loveー
冷たさの戻りが 決して急ぐことのない春へ 穏やかに 放された空色 淡く、敷かれ列なる 雲の帯を見上げて ひとつずつ 擦りながら行方を追うと 遠く、ゆったりと鳶が廻る 凪いだ気温のグラフラインのように なだらかな稜の 裏側へ 階を辿るように 降りてゆく姿 すると、いつかの 柔らかな真夏の海が現れ... 続きをみる