アスファルトへ打ち上げられた 人魚みたいに
そうなのか、本当に 重い衝撃を 突き抜けたときの動転 フォーカスされる 砕かれた空 刹那 崩れるように 墜ちてゆく視線 束の間の平穏から 投げ出されて 真っ黒が敷かれた底へ 錆びついた過去に 滲むような 脆い光の向こう いつまでも割れない アブクに塗れながら 八十年代のどぶ川で カプチーノ色した... 続きをみる
暑き日々と 雫
刹那と言う名の あともう少し 届きそうに 差しだす指先から逸れた 永遠を流れる夢が 綺羅びやかな万華鏡のように 細目の瞳へ咲く 午後 照りつける天球の 坂道から逃れ着く 小部屋の陰に 吹きだすよう汗ばむ胸へ 籠る熱 薄く曇った窓硝子に透かされる 繰り返す朝陽に焼けた 高い生け垣の 眩く光り さわ... 続きをみる