追想の彼方

移り変わり揺れ動く心の内を 気儘にも身勝手にも感じるままに

The dazzling time turns

かすみ じゅん

気が付けば
夏の匂いも薄らいで


気が付けば
半ばを過ぎた人生も


遠く朧げな
暑き彼方に
揺らいで見えるのは


時を経てもなお
木霊する蝉時雨


土手の並木道
陽陰の長椅子
汗拭き涼みながら


紫煙を薫らせ
河川敷で燥ぐ
子供らを眺める


和かな眼差し
いつまでも
あの頃を懐かしみ


もう戻れない
想い出のなかにも
そう生き続けた


もう一つの道と
もう独りの自分


紆余曲折
悲喜交々
漸く辿り着いた場所


その後には
歩き疲れた身体を


透き通るよう
冷たい夕風が
優しく撫ぜ始め


待ち焦がれた


軽やかな
鈴の音の許にそっと
送り届けてくれるだろう
























※The dazzling time turns
…捲る眩い時と

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