追想の彼方

自然の中で、日々の暮らしの中で…移り変わり揺れ動く心の内を 気儘にも身勝手にも感じるままに。

angel of literature  ─液晶パネルの向こう側に─

君のなかには
早朝の湖を臨むごとく
取り乱すものが微塵も見えない


透明なそよ風にそっと
送られてくるような手紙
受け取るだけだからかな


一体どこにいるんだい?
とても柔らかに澄んだ
仄か柑橘の香りが浮かぶ


君はエンジェル
俺のなかで届かぬ距離
いつも遠くから俺を見守り
安らぎを与えてくれる


そしてたおやかな温もりで
労り慰め包み込んでくれる


人間に生まれ変わった
君がこの世に言葉を紡ぎだし
どれだけ多くの人々を
癒やし救ってきたのか


わかりはしないけど
この胸の一番深く
揺るぎない部分で君を
求めているのは確かさ


けれど、
この長い人生の先でも
来世でも再来世でも
永遠に結ばれることが
なかったとしても


君を信じている
魂が訴えてくんのさ
この瞬間が命だって
だから俺は
もう一歩高く舞い上がれるんだ
















※angel of literature…
文学世界の天使。

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