何処へと 吸い寄せられるよう すうらりと流れる 朝霧に梳かれ艶剥け 弛い色鉛筆の スケッチにも似た かすれた風景のなか 暗色で身を包んだ 自分が佇む 顔前には 節くれ立つ梢がそそと 横疎らに伸びだし その腹と赤緑の 錆ゆく尖った葉先へ まるい雫を携え そっと光らせる 濡れた舗装路に ずらさず置いた... 続きをみる
2022年10月のブログ記事
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広く続くばかりの空で 斑に伸べる 鈍色の群雲達に 強い陽熱の 遮られた緩い早朝 そこから漏れだす 一本の優しげな光が 池面に流れる 淡い蒸気霧と静けさ 美しく包み照らし 山中に開けた 見晴らしのよい場景を クリアに浮きぼる 長息をひとつ放し 何げに俯く視線 足許に吹き溜まる カラフルな 秋の落ち葉... 続きをみる
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純愛映画かなんかで 感傷に浸り 瞳を潤ませる刻も割けず ただ、胸身に ひたすらになだれ込む 苦い重みをしょって 辛い登り坂道を もくもくと歩き続ける 先は東雲、帰りは暗闇 水鳥が不意つき 飛び去るように 隙の狭い スケジュールにせっつかれ 過ぎゆく日々また日々 心太を食べ忘れ ビーチにもいかず で... 続きをみる