一握り程のはぐれ雲が それは南方位へと 強く圧し浚う 素早い、七色の風に 打たれ 散り 解けるように変化する 軟らかに 姿を変えてゆく 激流を逆らい 命懸けで鰭を振る 川魚の如く模して 無心に泳ぐ 全身を 著しく 震わせながら も、 六十分の十五秒程度の 束の間 ふわり捲られ 乱さ... 続きをみる
2022年3月のブログ記事
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もう一人の 自分が 前頭葉の付近で 無意識に呟く 頼みもしないのに 巡る 暖かな春は 厄介な荷物を 引っ提げてやって来た と 疫病に蝕まれた この混沌とする世の中に またも 繰り返す、戦禍の報道 誰しもが望む 明日の平和を 踏みにじるように 毎度の帰宅ラッシュ のろつく 軽渋滞を食らう... 続きをみる
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春めいて来た というのかな こんな時 しぶい眼を瞬かせる 朝一番 鼻先を擽る 毛布の暗闇のなか いつもの芋虫スタイル 今日は寒さで 身体が震えない 二度寝三度寝、繰り返し のんびりと床上に転ぶ 満足のゆく快眠に ぱっちりと冴えた瞳 近く電線に留まる雀も スローテンポ 気持ち良さそうに 可愛らしい鳴... 続きをみる