追想の彼方

自然の中で、日々の暮らしの中で…移り変わり揺れ動く心の内を 気儘にも身勝手にも感じるままに。

寂れゆく風に心掬われ

遠くを数える
眩い光を放つ
PCモニターの向こう側



雲行きの妖しい
黒ずんだ天上が広がる
そう、遥か彼方にも



僕らは時々
もう過ぎ去った
記憶の零す残像を見る



嬉々と脳裡に思い描く
今はまだ小さく
朧げなビジョンも



薄っすらと時に
くっきりと
視界の情景に浮かばせ



静けさのなか
揺蕩いながら
寡黙にそれを見詰める




どうしていつも
形のない
憧れの呼び掛ける声は



こんなにも近く
胸に鳴り
響いているというのに



風駆けるあの空は
いつまでも手の届かない
瞳の望む最も先に



素知らぬようにも
微笑むようにも
長い隔たりを保ったまま



散り退いた昔、
捲りゆく今も



変わらない姿で
さらり涼しげに
流れ続けていくのだろう

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