待っているのかも知れない あの日からずっと 遠く夕陽が照らす 東の暮れ空を見詰めながら 待っているのかも知れない 記憶の中でずっと 薄闇に染まる峠の池畔 冷たい風吹くベンチに佇み 震える手の平を擦りながら 追憶に転げ増えゆく落葉 待っているのかも知れない 何もかも無茶苦茶に ぶち壊してしまいたい衝... 続きをみる
現代詩のブログ記事
現代詩(ムラゴンブログ全体)-
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名無し草 ─At the foot of the usual road─
西空へ夜はぐれ星残し 明るみ始めた 仄暗い早朝の幹線道で 排煙の苦臭いトラック 疎らな車達がすっ飛ばす 俺は俺でいつものよう 気忙しく心拍数を上げ 原チャを唸らせて 小賢しく、ぶっ飛ばす 山裾のバイパスを潜る 脇道へと左折する 道なりに進んでいけば 痩せ川の橋路に繋ぐ高架下 辿り登る緩い勾配の頂に... 続きをみる
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きっと 逃避願望なんだろうな 冷んやりとする山気 狭い登坂路に被さる木陰 久々のんびりとした ブロッコリー型の雑林 入口付近に届き集まる 極めて密やかな囀り 何気に胸撫で下ろし 兎にも角にも落ち着く 山裾のありふれた場所 無心でゆるり歩みながら 寒気に移ろう樹々や落葉 周りの景色を眺めている 舞い... 続きをみる
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ゴォンロゴロゥリリー グヮォンダウダララー 二日間もお休みもらいの 薄暗い部屋に日がな一日 ぐでぇっと寝そべり お前何してんのかって? 捻ってんのさぁ スッカラカンな頭ん中で なんかわかんないけど、 いいアイデア湧いて 出て来ねえかなって 気張ってもいるんだぜ う゛~ん ブホブリバリビリっ!! あ... 続きをみる
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angel of literature ─液晶パネルの向こう側に─
君のなかには 早朝の湖を臨むごとく 取り乱すものが微塵も見えない 透明なそよ風にそっと 送られてくるような手紙 受け取るだけだからかな 一体どこにいるんだい? とても柔らかに澄んだ 仄か柑橘の香りが浮かぶ 君はエンジェル 俺のなかで届かぬ距離 いつも遠くから俺を見守り 安らぎを与えてくれる そして... 続きをみる
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曇りがちな日々に移ろう 猛暑を脱した 乾いた晴天 緑の高台 吹き下ろす風は踊りながら 煩わしい作業着の 皺くちゃな長袖シャツん中を 心地よく潜るんだ 別に変わったこと何か 全然ありゃしねえけど ただ煮え滾る真夏の監獄から 漸く抜け出せた感が すっきりとくっきりと頭上に だだっ広く澄んだあの空へ 映... 続きをみる
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どっかに開いた針先程の 小穴から空気の抜けていく 萎んだ浮き輪に掴まって 自棄くそでバタつき 疲れて脚を伸ばしゃ 足着く浅瀬にまだ独りきり 遠い海原はまるで蜃気楼 一向に近づく気配なし おぅ、見詰める両の瞳は 涙の滲む虚しさの双眼鏡 俺ぁここ数年 無我夢中って程じゃないけど 懸命にぼちぼちとぼり ... 続きをみる
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With my dizzy head ━抜け出してクラつく頭で━
膨れた熱を孕んだ空気 だらしなく脱力した 昼間の部屋を記憶に浮かべ 寡黙さだけが躰を素通り 浅い溜息 唇から漏れ 静かこめかみに意識は滲む 僅かばかり開けといた 少々破れた障子戸と 格子柄カーテン越しの窓から 未明の涼風 仄かな柔かさが 瞳を閉じた横顔に触れる その感覚は寄る辺ない ちゃちな俺の心... 続きをみる
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what is the new policy ー何が新しい政策なんだ?ー
ゲリラ的豪雨はstrike 怪しげな鈍雲集うなか 虎視眈々、俺達の動きを 見詰めつつ付け狙い 気が緩んだ隙を突き 意気なし猛烈な水傾れ 一気に打ち撒ける まるで国家包みの陰謀説 とんでもなく厄介で 狡猾な強か者だが この蒸し暑い季節には 嬉しいサプライズ 災害も恐いが案外 有難い慈雨にも思えて 昨... 続きをみる
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七夕祭りの幟が 河原の土手道にずらり並ぶ 当日にはムレムレの 人混みで溢れてごった返し 打ち上げ花火なんかドンパン 沢山あがっちゃって 綺麗だねそうだね愉しいね 皆んな笑顔で頷き合い 酷朱夏の檻サウナで 茹であがったど頭に 超絶濃辛チリソース 打っ掛けられたみたく ドギツい陽射し喰らって 汗ビチョ... 続きをみる
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必然唖然暑さのお釣 すかすかの心空 何処に行っちまったい 何事も省みない 天をも貫く勢いで 吼えたてる猛烈な激情 超然不屈の魂 今ではもう 抜け殻以上の脱ぎ捨て殻 残り滓以下の絞りカス 冷茶の飲み過ぎで たぷついた腹もついでに 掻っ浚ってくれよ ああ、 頗る気怠い蒸し風呂の夏 始まっちまう今日も... 続きをみる
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全くラチがあかねぇ 鬱屈の出所も行方知れず 得体の知れない 虚無に喘ぐ腹の内 俺は、 短い割り箸の先っぽで コッテリべとつく 黄金の水飴の塊に 運悪く捕まっちまった小羽虫 二進も三進もいかず 居たたまれない自分に 中途半端な青の一時が 白々しく注ぐ明け方 やわ風すら凪いだ 山池畔のベンチで 遅々... 続きをみる
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腰低く優しさせびり 他人の親切 ちょいと拝借 貰うだけ貰って知らん振り 雷型に血走る 黄ばんだギョロ眼で銭金の嫉妬 不幸をほのめかすように 嫌味を浴びせ高笑い ヘイ、儲け頭のおっさん なんだか悪い女の霊に 夜な夜な精気を 吸い取られているような 年々痩せ細っていく 老いゆく躰が 皆んな気がかりなだ... 続きをみる
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気力も尽きそな だらしなく緩んだ躰で 心も闇の中 人気のない 繁華街の路地裏を たわいもない理由で ほっつき歩いてんだ ぽつぽつ 頼りないネオンの 薄光んなか すっとまた一片が てぃらら、ぴぃらら と 漂い踊りながら 前髪を掠め 胸元辺りの 少し先を横切り 不意を突いて 足許に 不時着したりする... 続きをみる
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Very bad, late-night complaints
ふっ飛んでしまえ 地球なんて! 不謹慎なことを考えてしまう この、忙しい時期に ろくでもねぇな こん畜生め 夜更けの闇に囚われて 長閑な風と 月明かりの寂静 断崖絶壁に弛み立ち 有り得やしない ぶち当たる先の見えない フリーフォール ひと思いにこのまま ダイブしてやりてぇ 丁度いい、この二日 真橙... 続きをみる
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毛布に包まる 枕元の闇に ノイズの洪水 俄かに、怒涛の如く傾れこみ 浅い眠りを打ち砕く 瞬く薄目から じわり次第 その高鳴る音嵐に 瞼は完全に剥かれ 快晴続きの 好記録は 二週間余り 地に足つかず夢心地 突発的豪雨に破られた ほのぼのした 暖かな早春の日々が 一区切り いち早く八分咲き ... 続きをみる
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雑樹山に囲まれた 隠れ里 細く縫い走る県道 暗に目醒めた剛猛獣たち 地の奥底から 唸り声を上げ 次々と アスファルトに 旋回足で這い出し 超過速で疾走 その重く分厚い響きは とっぷり闇色に暮れる 野放図の静寂に 頑強な釣鐘を 打ち鳴らすよう轟く 遠くから徐々に 近づき 頭蓋に潜り込み 電動ハンマが... 続きをみる
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外気に晒された 柔肌を 引き裂くよう 辛い痛みを浴びせては 酷しい寒さは また 何も告げず退いて 霧に霞む昼下り 隣で しれっと 丸めた背中向け 不機嫌に口を噤む 恋人のような 垂れ籠める天上と 窓越しの宙空に揺れ散る 細やかな 惑い雨のなかに いつかしら 胸に焼きついた 過去に出会った先達から ... 続きをみる
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氷点下の激波が 山間部を襲う ぴりり骨まで麻痺る 指先を振っては 擦り合わせ 無駄踏みを繰り返し じんじんと 冷たさののたくる 足裏を宥めた そんな馴染めない 苛酷な日々が 続く、容赦なしに 陽漏れさえ 覗かぬ未明を へべれけの 轍も硬直する、 険しい道筋 ハンドルを 取られそうになりながら スロ... 続きをみる
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白黒縞の 小鳥が 無邪気な鳴き声を 砕石塗れの トラックヤードに転がして 番で 戯れ合う 帆布小屋の 短い桁幕へ 初陽に溶かされた霜が 光る雫を 拵えて ゆっくり落ちる その僅かな間、 こんなことを思った 音信不通になった 知性溢れる 気を病んだ か弱いあの人は 面白みに欠け 共感... 続きをみる
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冬の通り雨 ばさばさ と、短く降り弾け そして途絶え 高角度の 巨大な虹が 七色を携え 昇る (これは予兆なのか (戯れなのか 色濃い印象が 脳裏に焼き付いたまま 薄い残照が 緩やかな稜線を縁どる刻 遠退く夕空 闇坂に 人影途切れ 寒風が吹き抜ける 寂しさを覚え 振り向いた眼球の上端 真っ白な... 続きをみる
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何処へと 吸い寄せられるよう すうらりと流れる 朝霧に梳かれ艶剥け 弛い色鉛筆の スケッチにも似た かすれた風景のなか 暗色で身を包んだ 自分が佇む 顔前には 節くれ立つ梢がそそと 横疎らに伸びだし その腹と赤緑の 錆ゆく尖った葉先へ まるい雫を携え そっと光らせる 濡れた舗装路に ずらさず置いた... 続きをみる
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広く続くばかりの空で 斑に伸べる 鈍色の群雲達に 強い陽熱の 遮られた緩い早朝 そこから漏れだす 一本の優しげな光が 池面に流れる 淡い蒸気霧と静けさ 美しく包み照らし 山中に開けた 見晴らしのよい場景を クリアに浮きぼる 長息をひとつ放し 何げに俯く視線 足許に吹き溜まる カラフルな 秋の落ち葉... 続きをみる
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遠くを数える 眩い光を放つ PCモニターの向こう側 雲行きの妖しい 黒ずんだ天上が広がる そう、遥か彼方にも 僕らは時々 もう過ぎ去った 記憶の零す残像を見る 嬉々と脳裡に思い描く 今はまだ小さく 朧げなビジョンも 薄っすらと時に くっきりと 視界の情景に浮かばせ 静けさのなか 揺蕩いながら 寡黙... 続きをみる
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完全な真夏の 熱い陽射しを 全身に浴びながら 火照る肌を潤すように すうっと靡く 絹帯のような 風が触れる、時に 側道を足早に 進む 人影 洗い晒しの 爽や香りを清しく退ける そのなかにはきっと 浮きつ流る 粒汗の匂いも 前面に背に 見渡す ストレートロード この道は遥か西空の 積乱雲まで遠く 繋... 続きをみる
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久方ぶり 夏夕刻の空に鈍く転がる 豪大な重低音 せなせな と寂しげに下る蜩の声は 次第 仄明る 薄帷の向こうで 人気ない通りに 浮かび始めた 細かな雨脚の響くなか 遅れ拍子で 地面に打ち弾ける 甲高い雨垂れに また一瞬 手品のように隠されては か弱く零れる 耳を澄ませば 嬉しそな かわずの遠鳴き届... 続きをみる
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峠の脇路の下り 上目に坂を眺む折 斑模様に流れる 汚れ雲間から照す丸陽 山型に アスファルトへ落ちた 木陰に留まり しおらかに戦ぐ 枝葉の涼を 無意識に嗅ぎ過ごす と不意に颯爽 圧倒的な勢いで吹きつける 突風が緩い眠気を揺すり その直後 多次元宇宙の あらゆる処 梱包緩衝材の空気玉 一粒を両手指の... 続きをみる
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