Fly wrapped in spring
海月のように
日和に揺られ
過ごし流される又
緩んじまった
頭のネジまで
ふらふわする季節
おっとりとした
陽気と涼風に
抱かれどこへやら
俺の空っ穴な心は
みるみると暈け
際限なく薄まる
重い着包み抜けて
夢宙に漂うんだ
稀に見る気持ちよさ
ふっと運ばれほら
なにやら時折
眼に浮く綿毛の種に
なっちまったみたい
沈んでる訳でも
虚しいともちと違う
額にちらつき游ぐ雲
いつかの眩い夏まで
ゆったりぶらり
誘ってくれんのかな
いつまでもこの儘
浸っていたい丸ごと
別に理由なんて今は
摑み所のない自由に
委ねているだけなのさ
※Fly wrapped in spring
…春に包まれて飛ぶ